2006'12.02.Sat
定年退職したサラリーマンの理想や思い込みが少しずつ不本意に剥ぎ取られていく映画。山田洋次監督を彷彿とさせる執拗な何でもなさが素晴らしい。美しい人やおしゃれなものはまったく出てこないし、旅の景色は特別美しいわけでもなく、ジーニーのウエディングドレス姿はやぼったい。でもこれが庶民だ。他人に理想を押し付けてはいけない、そのかわり自分も完璧じゃないことを許されている。人は許し合うことでなんとか生きている、許すというのはあきらめるということでもあるけど、あきらめることで手に入るもののほうが実は多いのかもしれない。自分一人が思いつくことには限界があるから、他人には逆らわないで流されてみるべきと思う(と思いつつやっぱりけっこう選んでいる)私には、感じるところが大層多い作品だった。
PR
Post your Comment
カレンダー
カテゴリー
プロフィール
HN:
かおる
性別:
非公開
職業:
主婦とか
趣味:
語るほどのものはなく
自己紹介:
自己完結日記です。コメント不要。そっとのぞき見して黙って帰っていただけると幸いです
ブログ内検索
最古記事
アクセス解析