2006'12.02.Sat
戦後の凄まじい住宅難を左官の団結力をまじえて描いた違法建築映画。「素晴らしき日曜日」(1947/黒澤明)の壮絶・実力行使・本気版とでもいおうか。線路のすぐ脇だろうが何だろうが、警官に見つかる前に家を建てちゃえば勝ち(でも完成前に見つかったら壊されちゃう)という暗黙ルールのもと、親&兄一家総勢8人との同居生活からはじき出された新婚夫婦(夫は左官見習い・新妻は妊娠中)が、左官仲間とともに徹夜でレンガを積む。もう物凄い勢いで積む。ケンカ別れした兄(左官親方)もやってきて鬼のように積む。とうとう朝になって見回りの警官が来たけど、屋根の一部が間に合わない。これで壊されたらかわいそうだ、でもネオ・リアリズムな恐ろしい結末(家が壊された上に、無理をしすぎた妊婦が流産とか)だったらどうしよう、とハラハラしたけど、さすがにそれはなかった。最初は初々しかった新妻ルイザがどんどんたくましくなっていき、こうやってイタリアの肝っ玉母ちゃんが否応もなく形成されていくのだなと思った。
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