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2014'01.27.Mon
昨夜私は夢の中で、母のものだという布製バッグをいくつも見せられて、ああこの柄だ懐かしい、と思って泣きながら目を覚ましました。死んだのは父であって、母じゃない。しかも目が覚めてから考えてみると、夢の中で見た柄に全然見覚えはない。なんだかよくわからないけど泣いて損したと思った。そのとたん隣でちゅう太が眠りながらプークククと笑い出したのでびびった。

私は長いこと、父が嫌いだった。年取ってからはお互い丸くなったけど、血気盛んだったころの両親はよくケンカをしていた。そんなとき子どもは無条件に母親の味方をするものだ。母親が怒鳴ったってたいしてこわくないけど、父親はちょっと声を荒げるだけでとてもこわかったので。そして父が母のことをバカ呼ばわりするのがとてもいやだった。母がいつもかわいそうで、どうしてリコンしないのかなあなんて姉と話し合ったりしていた。

大人になって結婚などもした後で、やっと客観的に親を見られるようになったら、母が耐えるだけの人ではなく、実はけっこう大したタマだったことがわかってきた。きちょうめんな父とは真逆で、父からすると我慢できないようなこともきっと何度もしてきたんだろうと想像できる。そこでやっと父を見直し、夫婦は結局お互い様だ、父あっての母だったのだなあなんて思えるようになったけど、元々距離のあった(私の子ども時代に両親は忙しく、一緒に出かけたり遊ぶようなことはほとんどなかった)間柄。父に本音でぶつかるようなことはなかった。
母とはお互いつい本音を漏らして甘えてしまうこともあるけど、父とはお互い一歩引いて、親しみのこもった礼儀を保ちつつ接してきた。対父親としてはそれが正解だったと思うんだけど、こうあっさり死なれてみると、もうちょっと別の関わり方もあったんじゃないかなあなんて思ったりする。

まあそれも死んだからこそ思えたことである。生きている人を見直したり関係性を変えたりすることはむずかしい。生前、父に文句ばっかり言ってた母は今すごくさみしそうだ。父の抜けた穴は父だけのもので、実子にも孫にも埋めることはできないということはなんとなくわかる。母は今、生まれて初めての一人暮らしをしている。
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