プオーーーーという、銀河鉄道999でしか聞いたことない汽笛に感動
茨城と栃木を結ぶ真岡鉄道で、土日に往復一便ずつだけ運行しているSLに乗りに行った。なんか知らんけど夫が「乗るよ」とかいって前売り整理券買ってきちゃって、そんなんもう夏休みだし激混みで座れなくて暴れるちゅう太を抱いて蒸し暑い満員列車に乗るとか死ぬ(3月に江ノ電に乗った時そういう状態だった)、と思って全然気乗りしなかったけど、行ってみたらすいていて、クーラーついてないけど扇風機がいっぱいついてて、車窓からの風も心地よく、思いのほか楽しかった。いま高速道路が安いので、列車の旅はすいてて穴場なのかもしれない。
益子で降りたら映画の中に迷い込んだかと思うような昭和レトロ町。どこの商店街にも侵入しているチェーン店がまったくない。コンビニもドコモショップもない。ちょうどお祭りをやっていて、おみこしと山車が出てたけどテキヤの出店はないし観光客もいない(陶器を買いにきた人はいても祭りを見に来た人はいない)。紋付を着たおじいさんが扇子をなびかせて歩いている。とてもいいところだった。
いくつか皿を買って、またSLに乗って帰った。
SLは姿が見えてから来るまでのろい。着いてもしばらく止まっている。みんな写真やビデオを撮っている。飽きてぐずるちゅう太に、汽車汽車シュッポシュッポの歌を唄ってやると喜んでいたが、思えばこれまでちゅう太にとってこれは意味不明の歌だった。本物のシュッポッポを体験させてやれてよかったと思ったけどわかってるんだろうか。
ちゅう太にはSLの貴重さも、ローカルな風景の価値(沿線もすばらしい田舎ぶりだった)もわからない。
なので帰りにも子供がいるボックス席を見つけて、うまいこと遊んでもらった。延々「いないいないばあ」だけでげらげら笑って喜んでいる。行きの子も帰りの子も、おとなしいけど朗らかな良い子であった。
4歳くらいになるとあんなに落ち着くんだろうか、いや鉄分多い親の子だから(乗り物慣れしているのと、趣味を持つことで情緒的に安定して)落ち着いているんだろうか、ちゅう太もあと2-3年もしたら小さい子と遊んであげるような落ち着いた子になれるんだろうか、と考えたが、なれるような気がまったくしない。
帰宅したらススで体が真っ黒だった。
ちゅう太が先々週スイミングでお友達と正面衝突して鼻血を噴いた。それはすぐ治ったのだが、先週は熱を出して鼻の傷が開いたのか3日連続で夜中に鼻血を出し、雨続きだというのに洗濯物がすごいことになった。
熱だけで咳も鼻水もないので突発疹ていうやつかな?と思って医者に行ったら「最近は鼻も咳もない熱だけの風邪が流行っている」と言われ、それでもそれは風邪と言うのか、「熱」という病気ではないのかとか疑問に思ったりしているうちにブログ更新を忘れていた。
ちゅう太はしばらく果物しか食べず、外出時は手をつないで歩くおとなしい良い子だったが、発熱から4日目の夕食時に突然「おにく!おにく!」と言いながらガツガツと肉を食べだし私のおかずも横取りし、翌日にはケロリと元気になってまた私の手を振り切って駆けていく傍若無人になった。わかりやすい子だ。
そしてこの連休は鎌倉の姉2の家に招かれて泊まりに行った。結婚前にいちど(姉の舅の葬式の手伝いで)行ったことがあったが、当時中高生だった息子たちももう今はいない(大学生になり一人暮らしをしている)。空の巣症候群まっさかりの姉はボランティアしてみたり就活してみたりポエム投稿サイトに参加して荒らしてみたり旅をしてみたり私の育児に口出ししてみたりといろいろあがいているところだ。会えば自慢話とダメ出しのマシンガントークを聞かされることはわかっていたが、動物好きのちゅう太を犬と遊ばせたいので行くことにした。
連休中で混むし殺人的に暑かったが、涼しい早朝の海辺で遊んだり宮崎駿チックな風景の中をドライブしたり蛍を見たり連休中でもすいている美術館に行ったり近距離別居のおばあちゃんが(ちゅう太に)お小遣いをくれたりして楽しく過ごした。ここまでが前フリで、私が書きたかったのは犬とちゅう太のことである。
ちゅう太は犬のでかさにビビリつつも興味深々で、初日は大人が犬を押さえつけてる間にちょっとさわったり、後ろをむいてる間にさわったり、一緒に散歩に行って犬のうんこを眺めたりしていた。犬のほうも初日はちょっと距離を置いていて、ちゅう太よりむしろ私にとびついてくるので背中を見せないよう緊張して暮らした(夫は巨人なので怖かったのかとびかかられなかった。くやしい)。
翌日にはお互いもっと慣れてきて、犬がちゅう太に向かってまっすぐ突進してくるようになった。ちゅう太もひじを曲げて顔をそらせ胸を突き出して犬の顔を受け止める体勢で待ち構える。そこまではほほえましかったのだが、犬がだんだんちゅう太の背後からマウントポジションをとろうとするようになった。犬としても、突然家に入ってきたちっちゃいのが家族からちやほやされているのを見て心配になり、どっちがえらいのか確認したかったのだろう。姉たちが犬とちゅう太を引き離し、とびつこうとしたらテラスに追い出すとかしていたのだが、帰るとき荷物を車に積んだりとかでバタバタしているときに一瞬、玄関の中で犬とちゅう太がふたりきりになってしまった。
そのことに気づいて玄関内に戻った時、犬はちゅう太の前をうろうろしていて、ちゅう太は自分のサンダルを抱きしめて半笑いで固まっていた。姉は「何かがあったんだわ」と言うが、犬もちゅう太も起きたことを語れないので真相は闇の中である。
姉はこれでちゅう太が犬嫌いになってしまうのではと心配していたが、ちゅう太は犬とのふれあい中は一度も泣かなかったし、体当たりされてもベロベロなめられても常に半笑い(うれしい半分緊張半分の表情)だった。ちゅう太はきっと大丈夫です。しかし私は飼うなら猫が欲しい。
初めての生ぞうさん
ヤギは忍耐強い大人だった
もう先々週の話だが、上野動物園に行ってみた。ちゅう太は本物の象をまだ見たことがなかった(去年行ったかみね動物園では象休業中だったし、ちゅう太は動物そっちのけで鳩を追いかけてた)。TDLでパオーンと水を噴く象(ロボット)とかを見て、これが本物だと思いこまれたらどうしようと焦ったので。
男は2歳になると車派か電車派に分かれるという(またはアンパンマン派かトーマス派)。ちゅう太はどっちでもなくて動物やぬいぐるみが大好きだ。「これなあに300」(いろんなものの名前が載ってる写真図鑑)を見ても新幹線や作業車のページはすっとばして動物と食べ物のところしか見ず、「もるもるっと」「ぬー」「ばいしょん」などの名前を早々に覚えてしまった。しかしこれも車や電車に興味のない親の影響かもしれない。親というものの罪深さを考えはじめるとどうしようもない。
しかしそんなこんなでやっと初めて本物の動物をいろいろ見ることができて大喜びである。わかりやすい。TDLみたいなこけおどしファンタジーやスリルはまだ2歳時には必要ないのだ。
TDLでは土産を買う気にならなかったが、ここでは動物ミニフィギュア詰め合わせと象のぬいぐるみ(関節が動く。超かわいい)を買ってもらった(私が欲しくてちゅう太にねだらせるよう仕向けた)。園内モノレールに初めて乗れたしゴリラの赤ちゃんも見れたし満足だ(私が)。
暑くて混んでて疲れて昼過ぎには夫もちゅう太も眠ってしまったので(夫はベンチ、ちゅう太はベビカ)、私は木漏れ日の下でうさちゃんサンデーを食べた。ちゅう太に邪魔されずにゆっくり自分専用のおやつを食べるのは久しぶりだった。
今度はひとりで行きたい。
撮影用に登らせたわけではない
並んでる最中に脱走→追い詰められたところがちょうどよかったので撮った
もう先月の話だが、一切予備知識のない、まっさらな状態の子を連れてTDLに行ってみた。すると園内にいるのは乳児でもディズニーが大好きな子ばかりだった。子供用ステージショーのお兄さんの呼びかけに即座に答えるちびっこたちを前に、ポカーンとするばかりのちゅう太。ベビカから降ろすと(唯一理解できる)鳩と雀をとりあえず追いかけるちゅう太。熊のジャズバンドみたいなやつ(写真1はその像)を見るだけのなら大丈夫だろうと思ったらもんのすごく怖がって号泣して途中退場するし、グーフィーに手招きされて怯えて泣くし、カリブの海賊もやっぱりこわくて途中何度も「おしまい、おしまいなの~」と呟く姿が哀れだったが親は楽しかった。
ゆったりしたもの(マークトウェインの船とかロビンソンクルーソーの家とか)ではわりと楽しそうにしており、レストランでよく食べて元気を取り戻したが、基本的にはポカーンか怯えて泣くかで、やっぱり早すぎたかと反省。その夜は少しうなされていた。
TDLは「一家心中する前日に行くところ」というイメージなので、私にとってもとても怖い。極彩色のパレードも怖いしいい年をした女が鼠耳つけてポプコーン首から下げて本気で心底から「いやーんマジかわいいんですけどー!!」と絶叫しているのも怖い。こういうのになじませたくはないけど遠足で行くかもしれないし(平日だったので幼稚園児の親子遠足だらけだった)子連れで行くには楽なとこだし行けばやっぱり楽しいし。必要悪といったところか。
正座してペンギンを観賞
5/5の日記にも書いたが、ちゅう太に水族館が「わかる」ようになったので、先日久しぶりに大洗水族館に行った。
ここにはもう何度か来ている。結婚前から少なくとも年に2回は来てて、ちゅう太もすでに4回目くらい。初回(生後5カ月)はぼんやりしてただけで(画像探してみたらこんな状態)まったく無反応、
2~3回目(1歳半前後)は館内をやたらめったら走り回るばかり(でもイルカショーは喜んでた)だったちゅう太は、今回は入館するなり「おしゃかな!およいでる!およいでる!」と見ず知らずの人たちにも教えてまわり、「たこだよ」「くらげだよ」などと教えると「たこ…くりゃぐぇ…」と復唱して覚え、もちろんイルカショーでは大喜び、体験コーナーでヒトデやウミウシを触り(ウミウシをいたく気に入っていつまでも手に持っていた)、というように水族館を水族館らしく楽しんでいた。
例によってフラフラ勝手に走り回りはするが、厳しく言えば戻ってくるし、座り込みに入っても「次はあざらし見よう」「もう少しでアイスクリームだ」とか言えば移動するようになり、ずいぶん楽になった。そういうわけで今回初めて年間パスポートというのを購入してみたのだった(ちゅう太はまだ無料なので、大人の分だが)。
今まで「こういうの買うと行かなくなったりするよね」などと言ってなかなか買わなかったものだ。年に3回来れば元が取れる。忘れずに頑張って行こうと思う。
天気のいい日だったので、水族館に入る前に大洗海岸で少し遊んだ。水なら何でも喜ぶちゅう太だが、波が来るとこわがって、なるべく離れて砂遊びをしていた。去年の夏ひどい目にあったことを覚えているのだろうか。
じいちゃんに連れられ墓参り。変な顔で写っているが思えばこのころから調子が悪かった
小田急で買った「湘南トレインパン」。ちいさーく「江ノ電をモデルにしたものです」と書いてあった
先週月曜、ちゅう太は珍しく熱を出したが一日で治った。なので翌日からまた遊びに行ったり泳いだりし、金曜からは私の実家に行った。電車とタクシーで3時間。着いた日はもうすんごいハイテンションではしゃぎまくっていたと思ったら、翌日からトーンダウン、午後にはまた熱を出した。夜に夫が来て、翌日曜は江ノ島にでも行こうと話していたけど風も強いしちゅう太は病気、当然諦めるべきだったんだが日曜になったら天気いいし熱も下がったので、遊びに行ってしまった。突風吹きすさぶ新江ノ島水族館のイルカプール、ものすごい高波を見ながら海辺散歩(ベビカが吹っ飛びそうな風の中)、混みまくりの江ノ電、ちゅう太はよくがんばったと思う。ちゅう太の頑丈さを試しに行ったようなものだったが果たして帰途の車中でまた熱を出し、今日も一日要安静。私もかぜをひいた。
ちゅう太は病気知らずの子なので私も病児知らずの親であった。熱のある子は連れ回さないほうがいいということを学習した母親歴2年目の春はもうすぐそこまできています。